製薬会社の研究職の仕事のきつさや、辞めたくなること、ブラックな面について紹介します。
会社のホームページでは書かれていないマイナスな内容について知ることができる、元製薬会社の研究職員のリアルな声です。
製薬会社の研究職に就職や転職を目指すあなたへ、この仕事をもっと詳しく知ることができる内容です。
辞めたくなったときの対処法もお伝えします。
製薬会社の研究職はきつい?
製薬会社の研究職は慣れてくると自分のペースで進められる仕事です。
実験は立ってすることが多いですが、座ることも自由にできるので体力的にきついことはありません。
また重たいものを持つ機会も少ないです。
日々新しい技術が生まれる中、既存の方法だけでは製薬会社の研究職は務まりません。
海外企業と協働することも多く、英語や中国語も多く使われます。
そのため、業務以外の時間に自己研鑽が必要です。
新しい技術に対してアンテナを張っておく、語学勉強をする、など業務中だけではできないこともあります。
会社からの補助もありますが、自費で英会話スクールに通ったり、展示会に行ったりします。
今の自分の能力だけで仕事をするのではなく、日々勉強して成長するための姿勢がなければ、厳しい職種でしょう。
製薬会社の研究職はブラックが多い?
研究という仕事は終業時間がきたら終われる、というものではありません。
実験内容によっては、夜中まで時間がかかったり、早朝に実験結果を確認して午前中の会議で結果を報告したり、なんてこともあります。
そのため、多くの会社で勤務時間はフレックスシステムを取り入れています。
また、勤務時間に制限がなく年俸制の会社もあるようです。
実験がうまく進まないときは拘束時間が長く、ブラックに感じることがあるかもしれません。
しかし、製薬会社はコンプライアンスをしっかり守っている会社が多いので残業代はしっかり出ます。
また賃金も世間の同年代と比べると高いので、業務時間が長くてもそこまで不満はないかもしれません。
製薬会社の研究職を辞めたいと思う3個の原因とは
・実験がうまくいかない
若手研究員のときは毎日がむしゃらに実験します。
しかし何回やってもうまくいかないこともよくあります。
先輩に聞いたり、論文を調べたりしてもなぜかうまくいかず壁にぶち当たることがあります。
・会社都合でプロジェクトストップ
担当のプロジェクト自体は順調に進んでいても、全社的に判断して急にプロジェクトがストップしてしまうことがあります。
これまで全力で進めていた研究が会社の都合で止められると、やりきれなさを感じます。
・失敗で数億が水の泡
研究後半段階になると工場で大規模な試作や、治験薬の製造など膨大なコストがかかる作業をします。
しかし、まだ研究段階で前例の少ない製品を作るのはとても難しく、少しの失敗で治験薬が使えない状態になったことがありました。
薬の原価はとても高額なものもあります。
それが使えなくなったとなれば数億円が水の泡です。
製薬会社の研究職はやめとけ?
製薬会社の研究は会社の方針に従って研究しなければなりません。
自分のやりたいテーマでなくても研究を続けることになります。
また会社という組織なので部署異動もあります。
専攻していた分野とは全くちがう分野の部署に異動することもあります。
また人員整理の一環で研究から製造部門への異動もあります。
自由に好きな分野を研究し続けたい、という人には向いていません。
ある程度、組織の人間として動けなければ、しんどい思いをするでしょう。
製薬会社の研究職の給料に関してはこちらの記事で詳しくご紹介していますのでご覧ください。
🔗製薬会社の研究職の給料は安い?年収や給料明細、口コミや評判とは!
製薬会社の研究職を辞めたい時の対策や乗り越える方法とは
研究職が嫌になったら、希望すればその他の部署(製造、開発、人事など)へ異動することもできます。
しかし一度異動してしまうと研究職に戻るのは厳しいと思います。
研究職を続けたいのであれば、有給を使ってゆっくり旅行するのはどうでしょうか。
私の部署ではプライベートを充実させている人が多かったです。
子どもの夏休みには1週間休みを取って旅行に行ったり、夫婦で毎年海外旅行へ行ったりする人もいました。
辞めたいと思ったら、上司に相談するか、少し休んで気持ちを切り替えるのがおすすめです。
製薬会社の研究職への転職で失敗しない会社の選び方やポイント
私の部署では転職組も多く、メンバーの半数は中途採用でした。
製薬会社の研究職は部署で分野が限定されるので、転職する際には募集の部署の仕事内容をしっかり確認することが必要ではないでしょうか。
自分のやりたい分野と違うと、せっかく入社しても毎日楽しくありません。
研究内容があえば天職
製薬会社の研究職できついこと、辞めたくなることについてお伝えしました。
特殊な業種ではありますが、自分にあった仕事内容であれば天職です。
組織の中にいればしんどいこともありますが、報われることもあります。
あなたにぴったりの製薬会社と部署を見つけてください。