福祉施設指導員の仕事は人の役に立つやりがいのある仕事です。
初めて仕事をする若い人たちも一旦ほかの仕事をしたことのある人でも、人の役に立ちたいと思う人は、「福祉の仕事に就いてみたい。」と考えるでしょう。
ただ心配なのは「給料が安いのではないか、仕事内容が厳しくないか。」といったことでしょう。
福祉作業所の指導員をしていた私がその心配にお答え致しましょう。
福祉施設指導員の給料や年収はどれくらい?
福祉施設指導員の給料は極端に安いというわけではありません。
私が関わったことのある福祉作業所では、現在正社員なら平均で月給240688円です。
若い人が中心であることを考えると他の業種の給料とそれほど変わりがありません。
パート社員は時給1065円で、むしろ普通のコンビニアルバイトよりも高いぐらいです。
多少の知識と経験が必要なので当然かもしれません。
福祉施設指導員の給料は安い?
福祉施設指導員の給料は特に安いとは感じません。
独身者が多いことは事実ですが、家族のいる人もかなりいますから、給料だけでは生活できないというほどではないはずです。
忙しい会社員と違い残業代が付かないので、手取り金額は多少少ないかもしれませんが、時間に縛られることがないので余裕のある生活ができることは事実です。
福祉施設指導員の給料明細は
私が関わった福祉施設の正社員の最近の初任給は次のようになっています。
月給 204064~277312円
昇給有り 1月あたり 4000~5000円(前年度実績)
内訳 月額平均基本給 182200~247600円
地域手当 21864~29712円
通勤手当(上限あり) 30000円
福祉施設指導員の給料アップの秘訣は
福祉施設指導員の給料は定期的にアップしますが、その人の仕事への貢献度で多少異なります。
ある小さい部署では責任者のような立場の人は給料アップが大きくなっていました。
またパート社員の場合でも経験を積むと、時給は少しずつ上がります。
給料をアップしてくださいとお願いするよりも、利用者さんのためにどうしたら気持ちよく生活し、作業にも取り組めるか工夫することが重要です。
私が属していた精神障害者作業所では特別に決まった作業があるわけではなく、日々利用者さんのニーズに合った活動をすることがメインでした。
ですからあるときは学童保育のおやつを請け負って作り、届ける。
あるときは老人介護施設のレクレーションの時間に利用者さんと一緒に人形劇を見せに行く。
あるときは手作り品を作ってバザーを開くなどの活動を考えるのが職員の仕事でした。
そうした仕事内容が給料アップにつながったと思います。
福祉施設指導員の口コミや評判について
福祉施設指導員の仕事はきつくて、給料は安いと思われがちです。
でも実際は、就業時間は守られていて残業はほとんどありませんし、基本的に休日出勤もないので、時間的には恵まれています。
仕事の内容は利用者さんの身体的、精神的状態が違うので、ある時は対応が難しいこともあります。
この点については指導員の力量が試されるわけで、努力のし甲斐があるとも言えます。
給料は高いとは言えない場合がありますが、母体の会社や福祉会の経営状態によるので、事前に待遇を調べてから就職するのがよさそうです。
福祉施設指導員のきつさや辞めたくなる原因に関してはこちらの記事で詳しくご紹介していますのでご覧ください。
🔗福祉施設指導員はきつい?辞めたい理由や乗り越える方法や対策とは
福祉施設指導員の志望動機の書き方や面接のポイントとは
福祉施設指導員になるには、ほとんど難しい筆記試験はありません。
履歴書提出と面接がメインです。
履歴書は正直に学歴や職歴、資格などを書きますが、一番肝心なのは志望動機ですね。
障害者に対する○○の資格があるといったことを誇張するよりも、自分が福祉の仕事に興味と関心を持っていて、障害のある人の役に立ちたいと思っているといった率直な考えを自分の言葉で書くのがいいですね。
面接でも同様です。
「私ならできます。」とか「すでに資格は十分あります。」といったことを強調するのはあまりお勧めできません。
私の経験では、私が精神的に落ち込んでいる学生のお世話をしていたことを話して、同様の青年がいるならば、自分の経験を活かしてお世話をしたいと言ったと記憶しています。
後で私の面接をしてくれた人に聞いたところでは、他の志願者はやる気満々「明日からでもなんでもお任せください。」といった感じの人ばかりだったそうです。
そこで私一人がぜひやりたいですと率直な意見を言ったので採用したとのことでした。
私こそは適任ですと強調するのではなく、あくまでも正直に誠実に答えるのが正解ですね。
福祉施設指導員の給料は心配するほど安くはありません
母体の福祉会や会社がしっかりしている福祉施設なら、平均的な給料はいただけます。
給料アップを望むならば、仕事の中で創意工夫をするのが近道です。
基本的に超過勤務はないので勤務時間は守られています。
就職の面接では正直に率直な考えを伝えるのが基本です。
福祉施設指導員は障害者の人を相手にするので、対応は難しいこともありますが、個々の指導員の工夫が利用者さんの福祉に役立つことになり、大変やりがいがある仕事と言えます。