地方公務員の事務職は、人のために働くやりがいのある仕事で民間企業と比較するときついこ とが少ないです。
地方公務員の事務職は一般の会社とは違い、利益を気にせずに働くことができるからです。
営業ノルマなどがないためストレスが少なく、地域住民のために働くという達成感もあります。
そのため、地方公務員の事務職は辛いことの少ない仕事と言えます。
この記事を読むと、地方公務員の事務職の仕事内容や1日の流れがわかります。
地方公務員の事務職はどんな仕事?
地方公務員の事務職は、各都道府県や市町村などの地方自治体で一般的な行政事務を行う公務員で、地方公務員の約30%を占めています。
配属された部署によって仕事内容はバラバラで、3~4年ごとに配置換えがあります。
専門性の高い仕事を任されることはありませんが、「なんでも屋」のように、与えられた仕事を短期間で覚え、 そつなくこなさなくてはならない難しさがあります。
このように、地方自治体であらゆる行政事務を担当するのが地方公務員の事務職の仕事です。
地方公務員の事務職の1日の流れとは
地方公務員の事務職の業務はデスクワークが多く、平日の朝から夕方にかけて働く「日勤」で、土日祝日が休日となるのが一般的なスタイルです。
ここでは、市役所の事務職員の1日の流れを説明します。
市役所の勤務時間は、8:30~17:15としているところが多いです。
8:00 各職場の若手職員が登庁し、ゴミ出しや掃除、コピー機の電源を入れる。
8:30 始業 朝のミーティングで連絡事項の確認と課宛のメールの読み合わせ。
9:00 メール、電話対応
10:00 学校備品の入札
11:00 落札業者との契約手続き
12:00~13:00 昼休憩 窓口業務の部署は昼当番制をとり、交代で昼休みも開庁。
昼当番の職員は、時間をずらして1時 間の休憩をとる。
13:00 受付文書の仕分け
13:30 各校の購入希望リスト確認
15:00 郵便とりまとめ、発送手続き
15:30 業者へ見積依頼
16:00 物品購入伝票作成、決裁
17:15 閉庁 閉庁後は窓口や電話の対応がなくなるため、昼間できなかった残務などを片付けて帰庁。
窓口業務の部署は残業なしで帰れることがほとんど。
忙しい部署以外は、20時頃までに大半の職員が退庁。
地方公務員の事務職はきつい?
地方公務員の事務職はきつくありませんが、部署によってはきつい仕事を任されることもあります。
財政課や行政課は一年中忙しく、休日出勤や退庁時間が深夜となることもザラです。
また、インフラに関わる部署も昼夜問わず、雨などで頻繁に招集されるため大変そうでした。
人事異動の都合上、合わない仕事の担当になったり、合わない人と同じ部署になることで心を病んでしまう人も少なくないです。
地方公務員の事務職は、基本的にはきつい仕事ではありません。
仕事内容や職場の人間関係できついなと感じても数年で異動できるので、ずっときついということはないです。
地方公務員の給料や年収に関してはこちらの記事で詳しくご紹介していますのでご覧ください。
地方公務員の事務職はネイルや髪型、髪色や靴は自由?
地方公務員の事務職はネイルや髪型、髪色や靴の自由度は低く、地味にまとめておいたほうが無難です。
派手なネイルやヒールの高い靴は、職場で目立ってしまい住民からクレームが寄せられやすいからです。
各自治体のHP上にはメールフォームが設けてあり、匿名でも苦情を言いやすいため、毎日のようにいろいろなご意見が寄せられます。
人事課や上司に注意されると、後々仕事がやりづらくなるかもしれないので、職場になじむ控えめな容姿にしておいたほうがよいでしょう。
地方公務員の事務職を辞めたくなる理由とは
仕事を辞めたくなる理由は様々ですが、地方公務員の事務職には若手職員が不満を持ちやすい構造があります。
地方公務員の事務の給料は、給料表によって決められるので、若いうちは民間企業より安いです。
また、優秀な職員ほどきつい仕事を任され一律の給料のまま長時間労働を強いられます。
副業も禁止で、数年ごとに人事異動で業務が変わるので、スキルアップしにくいという点もデメリット。
このように、地方公務員の事務職は年功序列システムにより若いうちは給料が安く、頑張りが給料に反映されにくくスキルアップも望めないため、若く優秀な職員ほど不公平感を覚えやすいです。
地方公務員の事務職はやめとけ?
ここでは、地方公務員の事務職のメリット・デメリットを4つずつ紹介します。
メリット
・定年まで勤められ退職金がもらえる
・収入が安定しており毎年昇給する
・福利厚生がしっかりしている
・社会的信用がありローン審査に通りやすい
デメリット
・給料が多くない
・仕事で頑張っても給料に反映されにくい
・人事異動が多く、スキルアップが難しい
・大雨などの災害対応や新型コロナなどの緊急対応が意外と多い
地方公務員の事務職のメリットとデメリットを総合的に判断して、メリットのほうが大きいと感じる方にとってはおすすめの仕事と言えます。
地方公務員の事務職に向いている人、向いていない人とは
地方公務員の事務職に向いている人は、地域をより良くするために働きたい人です。
数年ごとに異動があるので、誰とでも仲良くなれ、新しいことを覚えるのが苦でない人も適性がありますよ。
向いている人
・地域に貢献したい人
・人の好き嫌いが少ない人
・新しいことを覚えるのが好きな人
向いていない人
・協調性がない人
・たくさん稼ぎたい人
・自由にやりたい人
地方公務員の事務職の仕事は、公務員の中でも地域密着型の仕事と言えます。
地域に対する愛着や、住民のために働きたいという気持ちが一番大事です。
仕事は法律によって進めるため、制約が多いです。
また、民間と比べるといろいろな面でスピーディーさがないです。
それにイライラしてしまうようであれば、地方公務員の事務職よりも民間でバリバリ働いた方があなたの良さを発揮できるはずです。
地方公務員の事務職の離職率はどれくらい?
地方公務員の離職率は低く、全体の1%程度で民間企業の約10分の1です。
最も離職率が高い年齢層は、25~30歳の若い層です。
40代以上になると離職率は激減し、約2 %に落ち着きます。
そのため、地方公務員の離職率自体は低いものの、若い層が辞めやすい職種だと言えます。
地方公務員の事務職の口コミ評判とは
ここでは、民間企業から転職して地方公務員の事務職になった同僚の感想を紹介します。
40代男性
階級:副主任
前職:大手電機メーカー SE 親に勧められて、20代後半で地元の自治体にUターン転職。
前職では深夜に帰宅するのが当たり前で、子どもの寝顔しか見られなかったが、現在は家族と一緒に夕食を囲める日もある。
転職により年収が半減したが生活水準を下げられず、貯蓄が目に見えて減り、実家に援助してもらうこともあった。
公務員同士で結婚した場合、仕事を辞めない夫婦が多いが、単純に共働きでないと生活できないからだと分かった。
選挙やコロナの予防接種などの対応で、休日出勤や深夜勤務が続くこともあるが、その分残業代がもらえるし、イベントみたいで嫌いじゃない。
ただ、女性職員も同じ働き方なので祖父母のヘルプがないと子育てと両立するのは大変だと思う。
20代女性
階級:主事
前職:海外革製品ブランド販売員
前職が接客業だったので、市民課など窓口対応がある部署に配属されると思ったが、予想に反して事業課の経理係に配属された。
簿記の経験はなく、経理についてゼロから勉強した。
市役所は、基本的に優しい人が多い職場。
職員数減少により、今まで係長級が行っていた業務を入庁4年目で任され、やりがいを感じている。
パワハラ上司に当たっても、人事異動で数年すれば離れられるので我慢できる。
地方公務員の事務職の仕事はきついこともあるけどやりがいのある仕事
地方公務員の事務職は、きつい仕事を任されることもありますが、定期的な人事異動で、苦手な業務や苦手な人と離れることができます。
いろいろな業務を経験しながら自治体への理解を深め、地域に貢献する働き方ができますよ。
地方公務員の事務職について正しいイメージを持って、ぜひ転職を成功させてください。