損害保険会社は給料が高く、福利厚生がよいというイメージで見られています。
就職企業人気ランキングでも大手3社は毎年上位にランクインしています。
その一方で損害査定業務の仕事については、きつい、つらいという書き込みや、辞めたいという相談が、よく見受けられます。
待遇はよいのに辞めたいってどういうこと?
外から見たイメージと実態とで、どんな違いがあるのでしょうか。
損害保険会社の自動車保険損害査定業務はきつい?
示談交渉は当事者双方の利害が絡む話し合いですし、感情のもつれがある場合もあるので、興奮したお客さんから罵声を浴びせられることもあります。
また、損害査定業務の部署はいつも大量の案件を抱えており多忙です。
だからと言って支払う保険金の金額を間違えたり、支払先を間違えたりは、あってはならないこと。
働き方改革の影響で残業時間は減ったものの仕事は減らず、息つく間もありません。
それでも契約者から「保険に入っていてよかった」「あなたが担当でよかった」と言ってもらえると、やりがいを感じ、もっと人の役に立ちたいと思います。
損害保険会社の自動車保険損害査定業務の給料や年収はどれくらい?
損害保険会社は、これまで総合職・一般職などのコース別採用が多かったのですが、最近はコース別人事を廃止し、すべて総合職に変える会社が増えてきました。
ただ、海外転勤もあるグローバルコース、一定地域内で転勤があるワイドエリアコース、転居を伴う転勤のないエリアコースなど、転勤による区分けがあります。
会社の規模によって違いはありますが、大手ではグローバルコースの初任給が22~24万程度、ワイドエリアコースが19万~23万程度、エリアコースが18万~20万程度となっています。
また、平均年収は600万~750万程度、グローバルコースであれば、40代で年収1000万の人もいます。
損害保険会社の自動車保険損害査定業務の給料アップの秘訣は
損害査定業務では、営業のように契約件数や収入保険料などの目標があるわけではありませんが、お客様アンケートによる顧客満足度など、指標はいくつかあります。
給料アップの秘策があるわけではないので、それらの指標でよい成績をあげたり、後輩の指導をしたり、担当者の相談にのるなどして、コツコツと実績を積み上げましょう。
損害保険会社の自動車保険損害査定業務の将来性について
初めて事故に遭った契約者は落ち込んでいたり、相手方と感情的なもつれがあったりして、不安を抱えていることが少なくありません。
そのような契約者に寄り添い、親身に話を聴き、安心してもらうためには、知識と経験を持ち、誠実な対応ができる人材が欠かせません。
少子高齢化等により自動車保険の契約件数は減少傾向にあり、今後自動運転の普及によって自動車保険は今とは違うものに変化する可能性はあります。
しかし、自動車保険そのものがなくなるとは考えられません。
また、事務手続きなどの業務にAIが活用されるようになるでしょうが、契約者への分かりやすい説明や相手方との粘り強い示談交渉など、損害査定業務の中で人間にしかできない部分がなくなることはありません。
より高い専門性とコミュニケーションスキルを備え、契約者が満足できるようなサービスを提供できる人材は、今後ますます重要になることでしょう。
損害保険会社の自動車保険損害査定の担当者になるには実際の担当者さんがこちらの記事で詳しくご紹介していますのでご確認下さい。
🔗損害保険会社の自動車保険損害査定担当者になるには!必要な資格や難易度、仕事内容とは!
損害保険会社の自動車保険損害査定業務の口コミや評判について
口コミを見ると、「損害査定」のあとには「きつい」「つらい」「辞めたい」などの言葉が並んでいます。
それだけ悩んでいる人が多いということなのでしょうが、個人の主観なのでこれがすべてとは思わないでください。
また、事故のことについて保険会社の対応が書いてある口コミサイトもあります。
交通事故は、当事者双方に話を聞くと状況が食い違っていることがよくあります。
両方の主張を聞いてみないと何が真実かわからないので、これも鵜呑みにはしないでください。
損害保険会社の自動車保険損害査定業務はブラックが多い?
会社の規模はさまざまなので一概には言えませんが、損害保険会社は他の業種と比べて給料は悪くはありません。
完全週休二日制で土日祝日は休みです。
保険会社も金融機関なので、銀行と同じようにお盆休みはなく、ゴールデンウィークはカレンダー通りです。
ただ、かわりに5連休を取得できる会社もあります。
最近では産休や育休を取ることも特別なことではなくなりました。
業務量が多いので以前はサービス残業が当たり前でしたが、最近は働き方改革の影響もあって、残業そのものは減少傾向にあります。
短時間でより効率的に仕事を回さなくてはいけないので楽ではありませんが、待遇についてはブラックとはいえないでしょう。
損害保険会社の自動車保険損害査定業務を辞めたい時の対策や乗り越える方法とは
交渉が決裂して厳しい言葉を浴びせられたとき。
忙しすぎて終わりが見えないとき。
上司にも同僚にも相談できず孤立無援だと感じたとき。
この仕事をしていると、誰でも一度は辞めたいと思ったことがあるのではないでしょうか。
そんなときは一旦立ち止まって深呼吸しましょう。
もし、うつ病かもと思った場合は、まずは休んで診察を受けましょう。
健康ならもう少し頑張ってみましょう。
力不足で悔しいと思ったなら、もう少し続けてください。
怒鳴られたことや膨大な件数をこなしたことは、すべてあなたの成長につながります。
でも、どうしてもこの仕事がいやになってしまったら、転職を考えるのもよいでしょう。
その場合は次に何をするか具体的に考えてください。
だた漠然と辞めたら、次の仕事でも同じことが起こるかもしれません。
自分で決めた目標なら簡単にあきらめず頑張れるはずです。
損害保険会社の自動車保険損害査定業務への転職で失敗しない会社の選び方やポイント
転職サイトなどの口コミ情報はネットで検索できるので、働きながらでも情報集めができます。
すべて鵜呑みにするわけにはいきませんが、実際にその会社で働いている人の気持ちがわかりますし、残業の実態など会社の公式サイトではわからない情報もあります。
その会社に電話で問い合わせをすることがあるなら、全神経を耳に集中して聴きましょう。
応対する人の言葉遣い、声のトーン、電話のマナーだけでも、その会社の社風やレベルがある程度わかります。
損害保険会社の自動車保険損害査定業務の志望動機の書き方や面接のポイントとは
損害査定業務は決してラクではないし、楽しい仕事でもありません。
それでもやりたいと思ったのはなぜでしょうか。
もし損害査定業務に興味を持ったきっかけがあるなら、それを軸として自分の思いを書くのもよいでしょう。
いずれにしても面接官が納得できるような志望動機を考えてください。
面接ではコミュニケーション能力が重視されます。
丸暗記した志望動機をただ述べるのではなく、面接官の質問をちゃんと聴いて、意図を的確に掴んだうえで、自分の考えをわかりやすく伝えましょう。
そして、どうしてこの仕事をしたいのか、熱意を持って伝えるよう心掛けてください。
損害査定業務はきついが、やりがいも大きい!
会社の規模にもよりますが、損害保険会社は給料も福利厚生も悪くはありません。
しかし常に忙しく、示談交渉など精神的にきつい仕事です。
それでも人のためになり、やりがいを感じられる、チャレンジする価値のある仕事です。