病院の一般事務と聞くと、具体的にいったいどんなことをしていると想像されるでしょうか?
昨今、日本の超後期高齢化が深刻さを増しているため度々ニュース等でも病院が取り上げられることが多くなりました。
ここでは「病院の一般事務」とひとことに言っても多岐にわたる仕事内容や一日の流れ、仕事上での大まかなルール、こんな方が向いているという情報や離職率などのあまり表には出ない事などをまとめようと思います。
病院の一般事務はどんな仕事?
病院の事務というと医療事務と一般の事務とで大まかに分けられます。
医療事務というと、簡単に言えば診察に来られた患者さんの診療費の計算や毎月のレセプト請求業務の事を指します。
一方、一般事務というと、病院全体の庶務、職員の給与計算や健康診断の手続き、消耗品の管理等の業務が挙げられます。
患者さんの診察や看護は、専門知識のある医者や看護師が担当するので、それ以外の業務をすることが事務職の大きな役割です。
病院の規模や職員数の多さにもよりますが、業務としてはかなり事細かな仕事があるのでコミュニケーション能力はもちろん、パソコンのスキルなどを持っていれば大きなアドバンテージとして働くことが出来ると思います。
病院の一般事務の1日の流れとは
一般的に、病院が診察を開始する時間から事務職としての1日の仕事が始まります。
勤務時間帯には主に自分の担当している業務、メールチェック、患者さんから電話での各種問い合わせ対応などがあります。
担当している仕事にもよりますが、午前中はルーティン的な業務をこなしお昼休憩を挟んで、その日の残りの仕事を午後に片づけます。
基本的にその日の勤務が終わる時間は病院の診察が終了する時間ですが、随時的な仕事が残っている場合はそれを終わらせての勤務終了になります。
病院の一般事務はきつい?
病院の規模や職員数次第で大きく変わってきますが、病院の事務職員数は少ないことが多いです。
なので膨大な業務量がある担当になってしまうと病院の営業時間内にその日のノルマが終わらずに残業になってしまうことが多々あります。
残業なんてまったく気にしないよ!というタフな方であれば心配ないかもしれませんが、小さなお子様がいる方やご家庭がある方、趣味などしっかりとプライベートな時間を確保したい方からするときついと思います。
また、日々大勢の患者さんの対応や職員との連携が必要なので話すことが苦手な方にとっては苦痛に感じるかもしれません。
しかし一般的な事務作業としては重いものを持ったり身体を酷使する仕事はないので体力的には女性の方でも問題なく出来ると思います。
病院の一般事務の給料や年収に関してはこちらの記事で詳しくご紹介していますのでご覧ください。
病院の一般事務は髪型や髪色、靴は自由?
一般的に病院ではどの職種の方でも相応な制服が決められているところがほとんどです。
髪色や髪型に関して、事務職員と言えど多数の患者さんの目につくこともあり、金髪や奇抜な色はNGです。
髪型も普通のパーマ程度なら問題ありませんが、パンチパーマやアフロなど見た目に特徴がありすぎるものは禁止されているところがほぼだと思います。
靴も制服と同じで事前に決められているものも多いと思いますが、黒や白などの目立たない単色のスニーカーやスポーツシューズ程度ならば暗黙的にOKな病院もあります。
クロックスやスリッパなどカジュアルすぎる物も全面的に認められていないところがほとんどです。
病院の一般事務を辞めたくなる理由とは
多くの他の職場でも有り得る理由ですが、やはり人間関係の問題がいちばん多いと思います。
医者や看護師の中には、高圧的な態度を常にとってくる人や気が強い人が存在します。
その人たちからすると普段通りの何気ない態度かもしれませんが、事務職としてその人に何回も接する機会があると、気が滅入ってしまいメンタル的に辛くなり辞めたくなると強く感じてしまう傾向にあると思います。
また、同じ事務職の中でも上司や同僚に恵まれていないと、その人たちとは毎日ほぼ顔を合わせる訳ですのでどうしても億劫になってしまい、辞めたくなるということが理由として多いと思います。
病院の一般事務はやめとけ?
どの病院でも事務職の給与は低い傾向にあるので大きく稼ぎたいという方はやめておいた方が良いと思います。
しかし一方、仕事内容としては多職種と比べても比較的体力的に優しいもの・簡単な作業が多いですので安定して長く働きたいという方にとってはうってつけの職です。
しかし多数の人間と協力や連携して仕事をしないといけない関係で、メンタル的に弱い人や、どうしてもこの病院で働きたい!という方以外はあまりお勧め出来ません。
病院の一般事務に向いている人、向いていない人とは
まず、病院の一般事務に向いている人としていくつか要素がありますが、一つ目に社交的で色んな性格の人が相手でも苦にしない強メンタルの持ち主の方が挙げられます。
やはり仕事をする上で最もネックになってくるのが人間関係です。
その問題をクリアできる方はかなり適性があると思います。
二つ目に、毎日のルーティン業務でも飽きずにこなすことができる忍耐強い方です。
同じような変わらない業務を延々と続けていれば飽きが必ず訪れますし、退屈に感じます。
そこを自己のスキルで業務の簡素化を出来る人、無心で仕事が出来る人は病院の一般事務に向いていると言えます。
一方、向いていないと感じる人の特徴として、パソコンなど電子機器の操作が苦手な方は厳しい面があります。
昨今、電子カルテの導入をしている病院も多く、また、業務もパソコンを用いて行うものが多くあるため、パソコンの操作自体が苦手な方やExcelやWordなどを触ったことが無い方は仕事をする上で支障をきたす恐れがあるので向いていないと思います。
病院の一般事務の離職率はどれくらい?
病院の規模にもよるところが大きいですが、男性職員よりも女性職員が多く辞める傾向があると思います。
病院の一般の事務職自体女性が多く就業しているところが多いのでその分というところもあります。
しかし性別関係なく考慮しても、病院の一般事務は離職率が高いと思います。
1年で事務職員の2割~3割が変わることもざらでは無く、上司や多職種に問題があるところだとそれ以上の離職率になってしまうことも珍しくはありません。
主に離職後は、別の病院に就く方が多いと聞くので事務職として嫌になったのではなくその病院の問題かもしれません。
病院の一般事務の口コミ評判とは
昨今の超後期高齢化による患者の病院の利用率増加によって病院の一般事務としての業務が大変増えてしまっている状況にあります。
日々の仕事に加え、突発的な仕事が大量に来てもパニックにならず、淡々とこなせるようになれば仕事が楽しく感じるかもしれません。
主に給与面はあまり気になさらない人で同じ病院に長く勤めていきたい安定思考な方にとっては良い職種だと思います。
病院の一般事務として、長く安定して働ける!
高齢化が進む日本社会に加え、世界と比較しても先進医療の発達が著しい日本の病院という施設の一般事務職は大きな役割を担っています。
主に縁の下の力持ちと例えられることが多い、無くてはならない職種の一つです。
これから病院の一般事務として働くことを考えている人に伝えたいことは、長期的に安定して働ける仕事であること、大いに社会の役に立てるということです。