小学校教員になることは決して簡単なことではありませんが、正直そこまで難しいことでもありません。
現在教育現場は人員不足のため採用人数を増やしている都道府県も多数ありますし、成り手が少なくなっている状況もあり年々採用試験の倍率は下がっています。
小学校教員になりたいと考えている人にとっては、今が最大のチャンスと言えるでしょう。
この記事では、小学校教員を目指している方に向けて、小学校教員の実際の給料や小学校教員になるために必要な資格や採用試験の対策についてお伝えします。
小学校教員になるには
小学校教員になるためには、各都道府県の教員採用試験を受験しなければなりません。
基本的には一次試験で教員になるための知識を問われます。
一般教養・教職教養、小学校全科の項目ごとにあらゆる問題が出題されます。
試験合格のためには、試験の一年前の大学3年生の夏頃からは遅くても対策を始めることをお勧めします。
さらに忘れてはいけないのが二次試験の面接や集団討論の対策です。(※一次試験で面接等がある場合もあります)
面接では、教員としての素質があるか、子どもたちにどんな影響を与える人材か等、面接官はあなたをよく見ています。
教員になれば子どもや保護者の前に立ってわかりやすく話す力、職場の同僚との円滑なコミュニケーションは必須です。
その話す力やコミュニケーション能力を磨くためにも、学生時代から多くの経験を積むことが大切です。
アルバイトやボランティア、留学や旅行、部活やサークルなど、あなたがやりたいことで良いと思います。
今しかできない経験を積むことは必ず面接や集団討論、今後の教員生活の武器になります。
小学校教員に必要な資格や免許とは
教員になる上で必ず必要なのが「教員免許」です。
小学校教員の教育実習は4週間。
この4週間は大学には行かず、受け入れ先の小学校で教員として必要な知識や経験を積んでいきます。
この4週間は慣れない仕事をするので大変です。
この教育実習で教員になることを諦める人もいますが、そこで教員の仕事の魅力に気づき教員採用試験に燃えていく人がいることも事実です。
この教員免許の取得と合わせて、教員採用試験に合格することで晴れて教員として働くことができます。
小学校教員の給料や年収はいくら?
5年目の教員で基本給24万円、月収31万円、年収は480万円ほどです。
教師=給料が良いというイメージがあるとは思いますが、この金額を見てみなさんはどう感じるでしょうか。
小学校教員の給料は安い?
この給料を高いと思うか安いと思うかは人それぞれですが、仕事の責任の重さや日々の仕事量を考えるともっと給料が高くても…とも思います。
ただ、公務員なので毎月安定した収入やボーナスがきちんと入ってくることで生活に困ることはありませんし、金銭面では精神的な負担もなく安定していることは確かだと思います。
小学校教員の給料明細
・基本給24万円
・教職調整額1万円
・地域手当・住居手当・通勤手当55,000円
・教員特別手当3000円
・ボーナス年2回有
一般的には給料は悪くないと思いますが、日々の長時間労働や仕事量、責任の重さ等を考えるともっと高くても良いのでは?と思うのが現状です。
もしくは仕事量を減らして欲しいですね…。
残業代が出ないにも関わらず、長時間労働をしている教員は多いですから、時給に換算すると、飲食店アルバイトと一緒、下手したらそれ以下?なんて思ってしまうこともありました。
小学校教員の退職金はいくら?
60歳の定年退職の場合、平均2000万円以上のようです。
教員としての役職や自治体によっても違うと思いますが、一般的な教員の場合は老後の資金と言われている2000万円は確保できるようですね。
現在は若手の退職が増えているので一応お伝えしておきますと、勤続5年で自己都合退職した私の退職金は約60万円でした。
小学校教員の仕事のきつさに関してはこちらの記事で詳しくご紹介していますのでご覧ください。
小学校教員に向いている人向いていない人とは
小学校教員は向き不向きがはっきりしていると思います。
向いているのは、大前提に「子どもが好きな人」、この気持ちがないと正直続かないと思います。
そして教員は子どもから大人まで様々な人と関わることが多いため、コミュニケーションが円滑にとれる人の方が向いています。
そして、小学校教員(特に学級担任)は自分の裁量で仕事を進められることも多いため、自分で工夫したりアイディアを出したりして仕事を進めたい人にも向いていると思います。
また、教員は朝から夕方まで子どもたちと一緒に動き回ります。
運動経験の有無などは関係ありませんが、体力はあるに越したことはないと思います。
逆に教員に向いていない人は、公務員で安定しているという理由だけで教員になろうとしている人です。
もちろん給料面では安定はしていますが、仕事内容を考えると決して安定しているとは言えません。
小学校教員の志望動機の書き方や面接のポイント!
志望動機には「なぜ小学校教員になりたいのか」を書く必要がありますが、自分の過去の経験や社会状況、自分のアピールポイント等からその理由を書くことが大切です。
よくあるのが、「小学校の時の先生が優しくて、私もその先生のように…」などですが、皆似たようなことを言いますし面白みがありません。
「教員になってこれがしたい、自分は教員としてこれができる」ということをぜひアピールしてください。
教員採用試験に書類選考はないため、あくまでも面接のときに聞かれる材料になると考えて良いと思います。
そのため、自分の思い出話を志望動機にツラツラと書くよりも、自分が教員として何ができるか、どんな教員になりたいのかを明確にしてアピールしていくことの方が大切です。
面接のポイントは、まずハキハキとした声で話し、笑顔でいることです。
これは子どもの前に立つ時も同じですし、その姿だけで好印象です。
そして、面接では自分自身の考えを明確に伝えることです。
子どものこと、授業のこと、学級経営のこと、社会のこと、その他多くのことを聞かれます。
どんな教員になりたいのか、子どもたちに何を教えたいのか等、自分の信念をきちんと伝えましょう。
周りの人と同じようなことを言っても目立つことはできませんので、しっかりと考えをノートにまとめて、面接練習を何度も行うことも大切です。
あなたが本当に教員になりたいかどうか
正直、教員の仕事は大変ですが、それに変えられないほどのやりがいもあります。
あなたが本気で教員になりたいと思っているのであれば、ぜひその道を突き進んでほしいと思っています。
どんな仕事についても大変なことは必ずあります。
少しでも自分が輝ける場所で、楽しく仕事ができるよう願っています。