わたしが幼稚園教諭として働いていた時の体験談をもとに、必要な資格や給料、履歴書の書き方や面接のポイントなどの最初に知っておきたい基本的な情報に加えて、実際に働いたことがあるからこそ分かる情報も一緒にお伝えしていきたいと思います。
幼稚園教諭になるには
まず幼稚園教諭として働くためには、短期大学や4年制大学に行き、必要な科目を履修したり、実際に幼稚園の現場に実習を経験したりして免許を取得することが必要になってきます。
それについては次で詳しくお話していきます。
幼稚園教諭に必要な資格や免許とは
幼稚園教諭として働くために必要な免許について、短期大学を卒業すると幼稚園教諭2種免許、4年制大学を卒業すると幼稚園教諭1種免許というものが取得できます。(もちろん必要な単位や課程を修了してですが。)
わたしは1種免許状をもっていますが、幼稚園教諭として働いていた当時周りは2種免許をもっている人の割合のほうが多い印象でした。
将来の自分の希望に合わせてどちらを取るのか決めると良いのではないかと思います。
幼稚園教諭免許更新制度について
幼稚園だけでなく、小学校、中学校、高校教員免許保持者が対象となる教員免許更新制度は平成21年(2009年)4月1日から導入されました。
この制度については、免許を取得して10年経つと必要な講習を一定時間受けて免許の更新が必要になる制度でした。
免許を初めて取得した年により新免許状と旧免許状に分かれ、更新する条件は異なります。
教員免許更新制度が導入された当時は、わたしの周りを含めて現場では当惑とただせさえ残業もあり忙しいのに、免許を更新する講習を受けるのは大変とブーイングが起きていました。
結局この制度は令和4年(2022年)7月1日より解消されるようですが、現場は混乱した制度で結局13年ほどしか続きませんでした。
この制度導入により、教員として働こうという人材の獲得が難しくなることも原因の一つではないかと思っています。
幼稚園は無償化になる?
幼児教育、保育の無償化は子どもや子育てを支援する新しい制度として2019年10月に始まり、幼稚園だけでなく、保育園や認定子ども園など他の施設でも3歳から5歳までの子どもの利用料が無償化されました。
ただし、利用料が無償化ということでその他かかる行事費、食材料費、通園送迎費などは無償の対象とはなりません。
また、利用する施設や預ける子どもの年齢、世帯収入によっても負担の割合が変わってくることもあるので、利用する施設がある市区町村によく確認する必要があります。
わたしが幼稚園教諭として働いていた当時はまだこの新制度はスタートしていませんでしたが、利用料の無償化は保護者にとってとても助かる制度だと思います。
幼稚園と保育園の違いとは
幼稚園と保育園の大きな違いはまず管轄する省庁が違います。
幼稚園は文部科学省、保育園は厚生労働省が管轄しています。
以前は幼稚園は教育的な役割、保育園は保育的な役割をもつ施設として分かれていましたが、今はその差もなくなっていますし、2006年10月より、教育と保育をどちらも提供できる施設として認定子ども園という幼稚園と保育園の役割をどちらも併せもつ施設を設ける新しい制度がスタートしました。
ここでは認定子ども園について詳しくことは控えますが、この新制度がスタートする前までは2つの施設の違いは管轄が違うこと、役割が違うこと、また幼稚園は降園時間が早いので午睡(昼寝)がないけれど、保育園は午睡(昼寝)があるという違いが大きいと思います。
幼稚園教諭の給料や年収はいくら?
幼稚園教諭の給料や年収は経験年数や役職によって大きくことなりますが、わたしは同じ幼稚園で7年間働いていて、新卒で入職し1年目は給料は手取りで17万円ほどでした。
賞与(ボーナス)としては6月と12月年2回支給されていて、6月は給料の2か月分、12月は2.5か月分ほどもらっていました。年収にすると280万円ほどと決して高くはない給料でした。
幼稚園教諭の給料は安い?
一般的に幼稚園教諭の給料は安いと言われていますが、実際安いです。
次の給与明細のところで詳しく書いていきます。
幼稚園教諭の給料明細
前の見出しでわたしが幼稚園教諭として働いていた1年目の給料と年収を書きましたが、ここでは同じ園に勤めて7年目の給料を書いていきます。
給料は手取りで24万円、賞与(ボーナス)は年2回で合計給料の4.5か月分、特別手当は年度末3月に特別調整費として10万円ほどもらっていました。
正直なところ給料としては安いと思いますが、ボーナスの割合が良かったことと、7年間同じ幼稚園に勤めて退職する際に退職金も結構良かったので、年2回のボーナスを励みに当時はがんばっていました。
幼稚園教諭の仕事のきつさや仕事内容に関してはこちらの記事で詳しくご紹介していますのでご覧ください。
幼稚園教諭に向いている人向いていない人とは
幼稚園教諭として働く上での大前提として、子どもと関わることが好きで、子どもの成長を喜び自分自身も共に成長していこうという姿勢や気持ちがあれば、わたしは向き不向きはあまりないのではないかと思っています。
ただ、幼稚園はまだまだ女性が多い職場であるため、女性同士特有の人間関係はどこもあると思っていたほうがよいでしょう。
そして職場によって自分に合う、合わないというのは働いていくうちに分かってくることもあると思うので、自分に合わないと思ったら無理に同じ職場で働こうと思わずに、職場を変えて環境を変えてみるのもひとつの手だとわたしは思います。
幼稚園教諭の志望動機の書き方や面接のポイント!
今は各幼稚園ごとに色々な特色があり、幼稚園で働こうとする人たちにとってもその園がどんなことを大事にしているのか、保育の方針や内容、行事などについても志望する前に事前に調べたり、可能ならばその園を実際に見学して園の雰囲気を自分で感じてみることが大事だと思います。
それぞれ自分の働いてみたい幼稚園のイメージがあると思いますし、園によっても力を入れていることは様々だからです。
そのうえで自分がその園でどのように働きたいかをイメージして、活かせるであろう自分のスキルを書いてみてください。
面接のポイントは、自分はこんなことができるというアピールだけでなく、子どもたちと一緒に学び成長していきたいという謙虚な姿勢が望まれると思います。
幼稚園教諭になるために
これまで幼稚園教諭になるにあたって知っておきたい基本的な情報を書いてきました。
幼稚園教諭としての給料はまだまだ安いところはありますが、国としても処遇改善制度をスタートさせているので、今後に期待したいところです。