助産師の1日の流れ
病棟での流れをお話しします。
病棟では病棟リーダー、産褥部屋担当、分娩担当がいます。
日勤の場合、勤務開始時刻15-20分前くらいからその日に担当をする患者さんの情報収集を行います。
全体の朝会の後、夜勤者から申し送りをもらいます。
分娩担当は分娩室に行き、お産が進行している産婦さん(1~3人)に付き添い、お産の進行状況を判断しながら適宜自分のお昼休憩や、分娩介助の準備をします。
産褥部屋担当は申し送り後すぐに新生児の体重測定や沐浴・着替えを済ませ、午前中のうちに授乳指導・退院指導、新生児の聴覚検査などを行います。
午後にはママと新生児の全身チェックのために部屋回りをします(4-8組担当)。
その合間で授乳のアドバイスを行います。
手術後の患者さんを看護する日もあります。
病棟リーダーは病棟全体を把握し、医師とのやり取り、スタッフの采配をします。
16時30分から夜勤者へ申し送りをし、17時が定時です。
助産師のメリットデメリット
メリット
産科病棟は基本的に生命が誕生する病棟なので、入院中に「おめでとうございます」と言える唯一の病棟なのではないかと思います。
ママさんと一緒にお産を頑張った達成感というものもありますし、お産を担当した方との信頼関係も生まれるので、退院した後も赤ちゃんを見せに来てくれたり、2人目のお産も担当させてもらえたりと、長期に渡って関係性が続くこともあります。
デメリット
常に2つの命が自分の方にのしかかっている、と思うことです。
基本的に元気に生まれてきてくれる赤ちゃんが多かったですが、誰もが安全にお産が終わるわけではないので、自分の判断ミスで2人の命を危険に晒してしまうという緊張感があります。
あとは流産・死産に立ち会った時は何とも言えない焦燥感にかられます。
ママさんにどのように声をかけるか、とても慎重に言葉を選びながら関わるので、精神的にもきつい時があります。
助産師の給料とは
病院によって様々だと思いますが一例としてお話します。
私は都内の総合病院に勤めていました。
夜勤を月5~6回行っていました。
額面は40万程度、手取りで30~33万でした(夜勤の回数で変動します)。
年収は額面で約600万でした。
ボーナスは月収の2.4倍で額面で55~60万程度、夏と冬に2回賞与がもらえました。
勤続年数と、自己都合退職か否かで変わりますが、私は5年間勤務して55万の退職金でした。
助産師に向いている人向いていない人
向いている人
仕事に向いている人はとにかく人と関わることが好きな人、赤ちゃんが好きな人だと思います。
また自分が持っている知識やスキルを患者さんに惜しみなく提供でき、困っている人の役に立ちたい、この人の今の状況をもっとより良い方向へ導いてあげたい、と思える人だと思います。
そして責任感があり、上手くできなくても諦めずに努力し続けることができる人だと思います。
向いてない人
責任感がない人、患者さんや他のスタッフとのコミュニケーションを取ろうとしない人、医療者も人間ですので失敗もしますし、苦手なことやできないこともあります。
でも諦めないでコツコツ勉強していける人でないとこの仕事は難しいと思います。
助産師のやりがいと将来性
自分がママさんに行ったケアによって、そのママさんが良い方向に進んだ時にやりがいを感じます。
なかなか進まなかったお産が、私が提供したお産が進むケアで本当に進んで母児共に元気にお産を終えられたり、なかなか母乳が上手く吸えなかった赤ちゃんが、私が一緒に授乳の介助をしたらスムーズに据吸えるようになったなどです。
ママさんの笑顔は本当にやりがいになります。
「お産を担当してもらって本当に良かった」「●●さんのおかげで母乳育児が上手にできています」などと言っていただけるとより嬉しいです。
現在少子化が進んでおり、お産件数の減少、取り扱う病院も減少傾向にあります。
そのため助産師が病院で活躍する場が少なくなるかもしれません。
最近では産後ケア事業や性教育に焦点が当たっているため、退院した後の母児のケアを行ったり学校などで性教育を行うこともできます。
思春期の子供たちのケアも行うことができます。
助産師の給料明細とは