市役所の事務について全般的な内容が分かります。
市役所勤務をしていたときに配属された一つの部署を紹介します。
税金の徴収の部署に配属されたときの1日の様子や業務内容をお伝えしていきます。
事務仕事だけでない部分が多く接客業の面も含むため、印象に残ったエピソードについてもお伝えします。
市税の徴収(督促や差押)部署の市役所の事務はどんな仕事?
市役所の事務は決裁文書を作成することです。
これはどの部署にも共通して言えることで、例えば補助金申請や行政処分を行うには書類を相手方に通知することにより効力を発揮します。
市役所はもちろん公務員の行う仕事は法律行為に基づいて行うことになります。
また、その通知を行う相手方に対しても根拠を明示しなければならないため書面を使って行います。
また、その書類に不備がないか、内容に誤りがないかを課長や部長などの上席の立場の方まで見てもらい問題がないか確認してもらう必要があります。
この工程を決裁といい、その文書を作成することを起案といいます。
また、窓口応対のある部署だと、市民の方と話した内容を記録しておかなければなりません。
言った言わないを明確にするために必要で、行政処分が不適切で審査請求があった際に、その記録の提出を求められることがあるので、応対した内容は適切に記録しなくてはなりません。
市税の徴収(督促や差押)部署の市役所の事務の1日の流れとは
ここから、私が市役所で勤めていたときの実際の1日の流れを紹介します。
部署は簡単に言うと、税金の徴収する部門でした。
税金を納めていない市民の方や法人を対象に、納税するよう促したり納税相談を行ったり、約束を守ってくれない悪質な場合だと財産の差し押さえ等の行政処分を行っていました。
1日の流れの大半は、電話や窓口での接客対応がメインとなります。
何時にこれをするというのはなかったです。
接客内容としては、納税の期限を過ぎてしまったので待ってほしい!や財産の差押を受けた方からのクレーム等が多いです。
内容が内容だけに長引くことが多く、1回の接客で1時間に及ぶこともあります。
接客対応をこなしつつ、納税の催告を行う文書の作成や、滞納者の財産調査、財産の差押のため銀行で預金の差押を行うことがよくある1日の流れでした。
市税の徴収(督促や差押)部署の市役所の事務はきつい?
部署によってはキツいです。
特に市民の方を相手にする部署は特にキツいと感じます。
市役所は市民の方との距離感が近いので、親近感?もあるせいか物言いが強くなりがちです。
私が所属していたような市民の方に不利益な行為を行うような部署になると、暴言のようなことを吐かれることもあります。
「お前は人の心がないのか」とか「お前覚えてろよ。」とか、社会人になって初めて言われた言葉が多々ありました。
市民の方に寄り添いたい気持ちはありますが、それを許してしまうと他の納税を納めている方に示しがつかないという気持ちで時には厳しく、出来る事と出来ない事を明確に説明する必要があります。
市役所の事務は髪型、髪色や靴は自由?
市役所には制服がないため、服装についてのルールは緩いです。
男性は夏になればクールビズでネクタイの着用がなくなり、ポロシャツやチノパン、スニーカーを履いての出勤が可能になります。
女性についてはスーツの着用義務もないため、比較的その方の雰囲気に合わせたファッションをすることが可能です。
また、髪型についても厳密なルールはなく、パーマをあてることや髪型を染めることも自由です。
ただ、一般的な公務員としての節度ある服装・髪型は求められます。
特に窓口対応の部署で髪型・服装が派手だと、不信感を持つ市民の方がいらっしゃることや外見からクレームが入ることがあるため、注意が必要です。
私の同期の女性職員になりますが、スカートが短いことを市民の方に目を付けられ、爆サイという掲示板で「ミニスカ職員○○ちゃん」と書き込みがありました。
市税の徴収(督促や差押)部署の市役所の事務を辞めたくなる理由とは
やはり、自分の所属している部署が自分にあってないと感じた時です。
税金が滞納となっている方の財産を発見し差押したいと能動的にやりたいとは私は思えませんでした。
厳しく行えば行うほど相手からの反発が強くなってしまうため、どれだけ自分が法律的に正しいことをしていても、クレームを受け続けていると気持ちがブレてしまうことがあります。
部署柄上、この業務を続けているうちに、完璧に仕事割り切って、公の秩序のため業務を遂行するブレない信念をお持ちの方には向いているかと思います。
市税の徴収(督促や差押)部署の給料や年収に関してはこちらの記事で詳しくご紹介していますのでご覧ください。
市税の徴収(督促や差押)部署の市役所の事務はやめとけ?
市役所の事務をすることを辞めといたほうがいいとは思いません。
出来事ややりとりを文章として残すことが多いので、実務を通して文章力が向上するからです。
また、決裁のための文書を作成するため書類作成が好きな方は向いていると思います。
しかし、何事も決裁を作成してから動くことになるため、その事務仕事の量が多くなり時間がかかってしまうこともあります。
市税の徴収(督促や差押)部署の市役所の事務に向いている人、向いていない人とは
向いている人
出来事ややりとりを正確に文章化できる方です。
他の官公庁から資料の提供を求められることがあるので公文書という自覚をもって書類作成できる方は向いていると言えるでしょう。
また、気分や感情を文章にのせないことも求められます。
事実を客観的に表すことができる人材が求められます。
向いていない人
文章を丁寧に書くことが苦手な方、誤字脱字が多く確認することが苦手な方になります。
市役所の事務の離職率はどれくらい?
定年退職で辞める方以外で退職する方は、結婚や出産、病気になって続けられなくなった方が主な退職理由となります。
定年以外で辞める方は、年に数人程度で基本的には就職すれば退職まで辞めないという方が大半になります。
職場の平均年齢も40歳前後であるため、下が20歳、上が60歳だとすればほぼ辞めていないことが分かります。
市役所の事務の口コミ評判とは
市役所の事務をすることに文句や不満がある方は少ないと思います。
というのも明らかに文章力が乏しい方や事務に向いていない方は面接で落とされるからです。
また、窓口業務のある部署は接客に時間を取られ、事務作業をするのが終業を迎えてからということもあります。
書類を作ることや出来事を書くことが得意な方はオススメできる
以上が市税の徴収(督促や差押)部署の市役所の事務についてでした。
やりとりや出来事を残すことが多いため、文章化することに抵抗がない方は向いていると言えるでしょう。
また、限られた時間の中で作業することも求められるため書くことが遅い方は向いていないと言えるでしょう。