あまり聞きなれない建具店(たてぐてん)。
小規模で少人数であることが多く、事務で採用されても仕事に雑用が入ることが多いです。
雑用が苦ではなく、色々経験できることが楽しいと思える人は大丈夫です。
また職人さんたちとの人間関係が大事になってくるので、協調性のない方には勤務がつらいかもしれません。
現在建具店は、リフォーム店の中に吸収されているかもしれません。
リフォームの仕事に関心がある人は、実益もかねていろいろ学ぶことが出来るでしょう。
建材屋(建具屋)の事務とは
「建具店(たてぐてん)」は若い人にはあまりなじみのない言葉でないでしょうか?
昔ながらの建具店のイメージは、大工さんが立てた家に障子やふすま、木製家具をぴったりと合うように職人さんが作っている様子です。
会社も有限会社といった小規模なもので、親子代々で受け継がれているといったところでしょうか。
今は建具店よりリフォーム会社の方が一般的で、リフォーム会社の下請けとして仕事をしているところが多いかもしれません。
あるいはオーダーメイドの高級建具に特化したような建具店でないと儲からないのではないかと考えます。
さて、私が勤めた建具店は大手で窓のCMでも有名なYKK APの商品を扱い取り付ける建具屋さんです。
YKK APの商品は窓、サッシ、シャッター、雨戸、網戸、玄関ドア・引戸、勝手口ドア、浴室出入口、フローリング、バルコニー、テラス、オーニング、門扉、フェンス、カーポートなど多数あります。
YKK APのカタログを見ているうちに、随分窓の種類を覚え、街を歩いていても窓ばかり気になっていたことを思いだします。
会社には会長、その息子の社長と奥様、事務の私と、営業・運搬・取り付けをこなす男性2名と加工・運搬・取り付け担当の2名、合計8名がいました。
小規模ながらもYKKにおける売り上げは上位だったらしく、YKKの営業マンがよく激励に来ていました。
よく言えばアットホームな職場でして、急に子供が熱を出した時など休ましてもらうなど融通が利きました。
事務といっても店番から郵便局や法務局へのお使い、来客対応に電話対応などいわば何でも屋、雑用係といったところです。
建材屋(建具屋)の事務の仕事内容や1日の流れとは
私はパートで、9時から3時までの勤務でした。
家の近くだったのでお昼は食べに帰ることができました。
朝行くとまずは簡単な掃除から始まります。
事務所、給湯場、トイレ掃除をします。
2階建ての小さな事務所と加工場があり、私は1階の事務所に座っていて、来客対応と電話対応、簡単な事務を行っていました。
2階に営業マンと会長と社長夫婦がいて営業活動や得意先との商談、見積もり、YKK APの営業マンとの打ち合わせなど主な仕事をやっていました。
個人が飛び込みで浴槽ドアを取り変えてと、電話をかけてくることがありましたが、メインの仕事は工務店相手で、新築の家全部の窓やドアの取り付けをすることでした。
リフォームの場合でいくつかの窓だけ、ドアだけなどもありましたが、やはり新築を丸々請け負うことは儲けがよかったようで、新築を受注すると会長、社長夫婦が喜んでいたのを覚えています。
サッシなどは特注の場合寸法に合わせて長さを切ったりしないといけません。
事務所の隣にある加工場にいる職人さんに指示書を渡しに行ったり来たりしました。
詳しい理由は分かりませんが、法務局にもよくお使いで行き、登記簿などを取ってきました。
郵便を出しに郵便局にもしょっちゅう行きました。
簡単な事務は、請求書の作成を任されました。
といっても必要事項を入力するだけで完成するような簡単なものです。
あまりじっくり考えないといけない仕事や、責任のある仕事はしていませんでした。
パートだったので私自身もやりがいを求めてはいませんでしたが、職場の人が気持ちよく仕事できるようにお茶をいれたりして、気は使っていたとも思います。
建材屋(建具屋)の事務はきつい?
大抵の建具店は規模が小さく、従業員が少ないので、雑用が任されると思ってください。
トイレの掃除なんて嫌だなぁ、お茶くみも嫌だなぁと思うなら最初にどの範囲を業務としてするのか聞いていた方がいいでしょう。
半面アットホームなので従業員の方と相性が合えば居心地はよいと思います。
社長もよくスイーツの差し入れを買ってきてくれて皆で食べたりしました。
時間に追われるほど忙しくもなかったので、加工場にいる職人さんともよく世間話をしました。
逆に嫌いな人がいると、少人数だけに話をしなくてはいけないので、ストレスはたまるかもしれません。
私の場合、社長の奥さんが出産して育休を取っている間は、奥さんの仕事の一部を任せられました。
その期間は残業もして忙しかったように思います。
育休から復帰すると奥さんは赤ちゃんを連れてくるようになり、私の仕事に保育が加わりました。
育児の経験者ですので別に嫌ではありませんでしたが、保母さんになったみたいとよく家に帰って主人に言っていました。
パートやアルバイトの時での勤務ならば、気楽に勤務できるのでは思います。
考えようによっては大きな会社では分業で歯車の一部でしか勤務できないですけれど、少人数ならば色々なことを経験出来て為になるのではないでしょうか。
建具屋の事務の給料や年収に関してはこちらの記事で詳しくご紹介していますのでご覧ください。
建材屋(建具屋)の事務を辞めたくなる理由とは
やはり人間関係が悪くなると勤務できないと思います。
我慢するか辞めるかになるでしょうね。
あと、パート・アルバイトでしたら時給がよくないとすぐ辞めたくなるでしょう。
建材屋(建具屋)の事務はやめとけ?
他の人とうまくやっていける人は、少人数の建具店でも大丈夫だと思います。
協調性のない人、マイペースな人、他人の欠点ばかり見える人はやめておいた方がいいです。
また、職人さんはどの業界でもよく言われますが、頑固だったり変わっていたりする人がいます。
でも、自由自在に加工を行う手さばきはかっこいいかもしれませんね。
建材屋(建具屋)の事務の口コミ評判とは
ある日出勤するとシャッターに張り紙がしてあり、倒産しましたとのこと。
会長と社長夫婦を除く誰もが突然の事で戸惑いました。
全くそんな気配すら感じられなかったです。
ドラマの中のようなことが本当にあるのだと思いました。
パートの私はすぐに同じくらいの失業手当が頂けましたが、家族のある男性陣は大変困ったことだったでしょう。
やはり家族経営で小規模な会社は、突然こんなことが起きたりすることがあります。
建具店はアットホームな職場だけど合わないことも
よく求人広告でアットホームな職場ですとアピールしている会社がありますが、反面少人数の場合、決まりやけじめのない、いい加減な場合もあり得ます。
面接のときに自分に合うだろうか出来るだけ観察しておきましょう。